約 1,668,010 件
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/586.html
今日は朝からお味噌汁の具を多くしてもらえて気分が良かった。 ほかほかと湯気の立つ真ッ白いご飯と、潮味のきいた焼きあじ。これに茄子と胡瓜のお漬け物がつ いて、日によってまちまちだがおかずがふたっつもらえる。今日は胡麻とあえたほうれん草のおひた しに、さんまの煮付けが一皿だ。昨日、いいさんまが安く入ったとか聞いていたから、きっとそのせ いだろう。 朝食にしてはやや多いと言われるかもしれないが(何度か言われた)、 当然わたしは体調管理を怠った事などないので、いつも全品美味しくいただいている。 やはり、一日というものは朝食から始まる。そして食事というのは白米が肝心なのだ。白米、お米 は、いい。大切だ。かつての帝国海軍における一航戦のようだ、とさえ言えるかもしれない。 「加賀さん、加賀さん。難しい顔してますよ」 「……そうですか?」 「ええ」 生返事をしながら、手を合わせた。ここの箸は四角くて、けれど角は緩く丸められているために、全体的な印象は円に近い。手に持つと、ころころと転がしたくなる具合だ。 まずはお吸い物に箸をつけるのがわたしは好きだ。少しだけ中をかき混ぜ、音を立てぬよう啜る。昨日はしじみだったが、今日は芋と椎茸。上には刻んだねぎが浮いている。くっと喉で飲み込むお味噌汁は熱く、胃袋がそれにつられてじりじりとした空腹を思い出す。箸でさわれば崩れる芋は煮え過ぎていたが、これもまたいい。 「……美味しい」 「ですねえ」 あじの身を弄うわたしの右で、いそいそとご飯を頬張る航空母艦が見える。輸送艦もかくやたるさまだ。 あじは口の中で遊ぶ小骨もまた味わいだと思う。 「む。少し、しょっぱい」 「そうですか?」 「でも、その分、ご飯が進みます」 「相変わらずね」 かつての精鋭、一航戦赤城は白米主義の徒である。おかずはいうにおよばず、白いご飯だけでも美味しくご飯をいただけるという筋金入りの輩である。わたしだってお米は好きだが、ご飯にはやっぱりおかずが欲しい。 そうやって、ゆっくりと、時折彼女と他愛ない会話をしながら、朝食をとっていた。その時までは。常時戦場とはいうものの、わたしはできれば食事ぐらい静かにとりたいと思う。凪いだ海のように平穏な心。それはわたしの好むところだから。 「おはようございます! 赤城さん……か、加賀さん」 「あら、瑞鶴さん。おはよう」 そうやって名を呼ばれたそいつは“五航戦”、翔鶴型航空母艦二番艦だ。姉妹の下の、くそったれな方である。 言葉に語弊があるかもしれないが、これは別段瑞鶴をやりこめているわけではない。いくら温厚なわたしであっても、時には隣の赤城をもくそったれめと罵りながら殴り倒してしまいたくなる場合があり、何が悪いのかといえば戦争が悪いのだとする他ない。 くそったれ瑞鶴は二言三言赤城と言葉を交わして、わたしの左側に腰掛けた。座るよう勧めたからだ(嫌々だが)。くそったれめ。 ――もっともそれは、わたしが瑞鶴に、そんなあからさまに顔をしかめられる理由には、ならないだろう。 「なにか?」 「いや……」 「嫌なの?」 「い、いやいや光栄ですっ」 気に入らないのは、いま話している瑞鶴にだろうか。それとも、箸まで止めて忍び笑いをしている赤城にだろうか。 「翔鶴はどうしたの」 そいつは随分憮然とした表情を作った。雨上がりに蝸牛でも踏みつけてしまった奴のようだ。 「姉ぇはその、いま出撃中ですが」 「ああ」 そうだったわね、と呟いた。しかしこれは反射的に同意しただけで、どちらかというと、そうだったかしら、という感じだ。どうだったか……そうかもしれない。 「……加賀さん」 確かに、五航戦の失敗を一番あげつらうのはわたしだろう。けれど、そうした些細な前例でもって、わたしが単なる悪意をぶつけたなどと思われては、これは心底心外だ。そも、どうしてわたしが翔鶴なんかの事まで気にしてなければならないというのか。 「加賀さんは意地悪ですね」 右のくそったれがそういうのが聞こえた。
https://w.atwiki.jp/renshumag/pages/13.html
練習中とは・・・
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/5992.html
810: 名無しさん :2019/12/13(金) 20 20 24 HOST opt-115-30-204-189.client.pikara.ne.jp インド洋作戦の終盤、ハーミズ攻撃の為に97式艦攻が魚雷換装作業中に ブレニム爆撃機が奇襲攻撃を仕掛けてきた。 この攻撃は史実だと赤城を狙いは至近弾となるも被害はなかった攻撃であったが この世界では、たまたま対空砲火の被弾によって編隊からそれてしまった1機のブレニムが 翔鶴を狙い、運の悪い一発が翔鶴に命中したのであった。 幸いにも、命中した個所は前部格納庫で、ほぼ空状態でそれほど大きな被害を受けなかったが 飛行甲板が盛り上がり、発艦不能状態にへと陥ってしまった。 そこで、インド洋作戦後に予定されたMO作戦には予定された 五航戦コンビではなく、瑞鶴とパラオで座礁から復帰した加賀と組むこととなった。 この二艦がトラックで合流し、暫く、合同演習した後に MO機動艦隊として珊瑚海入りすることとなった。 大本営からアメリカ機動艦隊が出現する可能性があるという情報に基づき 97式艦攻による索敵を放っていたが、加賀が修理中に 練度向上に努めた加賀飛行隊は伊達ではなく、正確に輸送船ネオショーと報告し 同時にヨークタウン型及びレキシントン型空母の2隻を発見し、 五航戦司令官は攻撃を決意し、攻撃隊を発艦する。 瑞鶴・加賀が発艦し、目指すべきアメリカ機動艦隊は第17任務部隊で ヨークタウン・レキシントンを編成し、こちらも空母を発見し攻撃隊を発艦していたが こちらはMO機動艦隊ではなく、攻略部隊を発見し、その部隊に所属していた空母 祥鳳を目標に攻撃隊が殺到し、奮闘むなしく撃沈されるも その敵撃ちするかのように瑞鶴・加賀の攻撃隊が 第17任務部隊に殺到したのである。 特に加賀隊の艦攻は見事の一言で ヨークタウンを左右挟み撃ち雷撃に成功し、魚雷を8本も命中させたのである その後は99式艦爆の急降下爆撃による追い打ちにより、ヨークタウンは数時間後波間に消えゆくのであった。 瑞鶴隊も負けてはいない。 左右雷撃と急降下爆撃による同時攻撃により レキシントンに25番爆弾3発、魚雷2本命中させる この攻撃は当初、巡洋戦艦譲りの強靭な船体によって 軽微だと考えられていたが、実は少しずつガソリンタンクが漏れ 必至のダメコンの甲斐もなく、気化したガソリンに電気のスパーク火花に触れて 一気に大爆発へと起こし、救う手立てを無くし、総員退艦し、雷撃処分することとなった。 こうして、敵機動艦隊を壊滅させることに成功した瑞鶴・加賀の航空隊であった。 損害機は零戦が完封したこと、対空砲火も、この時期はまだ後のと比べて激しくなかったこともあって 以外にも少なかったのである。(全種合わせても10機以下) MO機動艦隊は引き続き、主目標であるポートモレスビーへ針路をとったのであるが 彼女たちを狙う牙にまだ気づかなかったのである・・・・・ 811: 名無しさん :2019/12/13(金) 20 21 04 HOST opt-115-30-204-189.client.pikara.ne.jp 終わり。 続きは皆さんの反応次第。
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/5890.html
13: 加賀 :2019/08/30(金) 15 51 01 HOST softbank126242214061.bbtec.net ネタ兼台詞集(艦これネタ有り) 「伊勢型対ネルソンか……そいつは素敵だ、面白くなってきた!!」 橋本信太郎中将(沖縄沖海戦にて) 「瑞雲は『日向』にて最強……覚えておけ!」 松田千秋少将(沖縄沖海戦にて) 「陛下の言葉を我等で勝手に変えるとは何事か!」 東條英機(海軍艦艇事件にて) 「今度ぁ勝ったかな」 山口多聞中将(沖縄沖海戦にて) 「クソッタレ!何で全艦艇が同じ打電を繰り返すんだ!」 とある米海軍通信兵(沖縄沖海戦にて) 「何故だ……何故我が海軍は勝てないのだ!?」 アーネスト・キング合衆国艦隊司令長官(沖縄沖海戦後の報告にて) 『クソ!動け!動くんだこの脚が!皆に……皆に置いていかれるじゃないか!』 戦艦『長門』(沖縄沖海戦にて) 『ぴゃぁ………何で私を一人にしたの……?』 乙巡『酒匂』(沖縄沖海戦にて) 『生きて……生きてこの戦争を乗り切るのよ。それが……それが一航戦の誇りよ五航戦。だから貴女に一航戦を託したのよ』 空母『加賀』(沖縄沖海戦にて) 『今度は……今度は沖縄へ送り届けましたよ『大和』さん!』 駆逐艦『雪風』(沖縄沖海戦にて) 『どうした雪風……私はまだ沈んでいないぞ……』 駆逐艦『磯風』(沖縄沖海戦にて) 『日向』は瑞雲にて最強……覚えておけ!』 航空戦艦『日向』(沖縄沖海戦にて) 『我は大和……大いなる和……いざ沖縄へ』 戦艦『大和』(沖縄沖海戦にて) 『今度ぁ勝ったかな』 空母『飛龍』(沖縄沖海戦にて)
https://w.atwiki.jp/kancolle/pages/205.html
CV 絵師 史実情報 台詞一覧 時報 同型艦 コメント CV 野水伊織 絵師 コニシ 史実情報 瑞鶴の項参照。 台詞一覧 状況 台詞 関連する史実や元ネタ、解説など 自己紹介 翔鶴型航空母艦2番艦、妹の瑞鶴です。幸運の空母ですって?そうじゃないの、一生懸命やってるだけ…よ。艦載機がある限り、負けないわ! 瑞鶴は被弾が極端になかった幸運艦として有名 秘書クリック会話① 提督さん、何? 作戦? 秘書クリック会話② 翔鶴姉なに…? って、提督さんじゃん! 何やってんの!? 爆撃されたいの!? 秘書クリック会話③ 全機爆装、準備出来次第発艦! 目標、母港執務室の提督! やっちゃって! 秘書放置時 提督ー!なんか瑞鶴、ちょっと退屈なんだけど…不貞腐れるぞ! 戦績表示時 提督さん、どう? どんな感じどんな感じ? 編成選択時 五航戦、瑞鶴出撃よ! 装備時① うんっ、いいみたい! ありがとね 装備時② やだ…これもいいわね…さーんきゅっ! 装備時③ いい感じじゃない! 補給時 燃料弾薬・・・艦載機も補充しておくね (マップ選択・資材発見・修復剤使用・装備開発と装備時③は共通) ドック入り 少しお風呂に入ってくるね ドック入り(重傷) 建造時 提督さん、新しい船できたみたい 艦隊帰投時 艦隊が無事帰投しました。はぁ…よかったぁ! 出撃時 空母瑞鶴、抜錨します 戦闘開始時 第一次攻撃隊、発艦始め! 航空戦開始時 第二次攻撃隊、稼動機、全機発艦! 攻撃時 アウトレンジで…決めたいわね! or七面鳥ですって…? 冗談じゃないわ! 夜戦開始時 MVP時 やったぁ!見たか、これが五航戦の本当の力よ!瑞鶴には、幸運の女神がついていてくれるんだから! 被弾小破① や・・・やるじゃないの 被弾小破② 被弾カットイン 撃沈時(反転) 時報 時間 台詞 関連する史実や元ネタ、解説など 00 00 提督さん、日付が変わっちゃったよぉ 01 00 時刻はマルヒトマルマル。ねむ~い。 02 00 マルフタマルマルよ。ねむくないの? 03 00 提督さん、マルサンマルマルになったよ。 04 00 マルヨン・・・マルマル・・・はっ!ま、まだ起きてます! 05 00 朝じゃん。マルゴーマルマル。夜明けだねぇ。 06 00 現在時刻はマルロクマルマル。早起きというか、夜更かしというか・・・ 07 00 08 00 09 00 時刻はマルキュウマルマル。とりあえず、索敵しとく? 10 00 ヒトマルマルマルになったよ。翔鶴姉元気かなぁ。 11 00 12 00 提督!ヒトフタ・・・っていうか、お昼です、お昼!ランチした~い! 13 00 提督さん・・・ん~めんどくさーい。1時よ1時。 14 00 はいはい分かったわよ。現在時刻はヒトヨンマルマル。これでいい? 15 00 時刻はヒトゴーマルマル。小沢っちは元気かなぁ 小沢治三郎第三艦隊司令長官、ちなみに瑞鶴が沈没した時刻は14 14 16 00 ヒトロクマルマルよ。そろそろ夕方よね。 17 00 だんだん日が暮れて来たぁ。ヒトナナマルマルです。 18 00 ヒトハチマルマル。さぁ夜の時間ね。 19 00 ヒトキュウ・・・ん~まためんどうになって来た。7時よ。夜御飯なんだろうね。 20 00 フタマルマルマル。8時です。どうでも良いけど、かわう・・・川内うるさい! 21 00 現在時刻フタヒトマルマル。9時よ。 22 00 フタフタマルマル。すっかり夜。提督さんそろそろ休まなくて良いの? 23 00 深夜になって来ました。フタサンマルマル。うーん、そろそろ寝ようよぉ。 放置時 同型艦 翔鶴 ― 瑞鶴(瑞鶴改) コメント 最新の30コメントを表示しています。 放置時が両方の一覧にあるようだが -- 名無しさん (2013-06-27 03 15 21) 初期索敵60、回避53 -- 名無しさん (2013-07-14 23 36 27) 01:00ボイス 時刻はマルヒトマルマル。ねむ~い。 -- 名無しさん (2013-08-14 04 13 14) 02:00ボイス マルフタマルマルよ。ねむくないの? -- 名無しさん (2013-08-14 04 14 29) 03:00ボイス 提督さん、マルサンマルマルになったよ。 -- 名無しさん (2013-08-14 04 15 29) 04:00ボイス マルヨン・・・マルマル・・・はっ!ま、まだ起きてます! -- 名無しさん (2013-08-14 04 17 07) 05:00ボイス 朝じゃん。マルゴーマルマル。夜明けだねぇ。 -- 名無しさん (2013-08-14 04 18 34) 09:00ボイス 時刻はマルキュウマルマル。とりあえず、索敵しとく? -- 名無しさん (2013-08-14 04 19 58) 10:00ボイス ヒトマルマルマルになったよ。翔鶴姉元気かなぁ。 -- 名無しさん (2013-08-14 04 21 35) 12:00ボイス 提督!ヒトフタ・・・っていうか、お昼です、お昼!ランチした~い! -- 名無しさん (2013-08-14 04 23 25) 編集の仕方がわかりませんでした。誰か編集してくれると助かります -- 名無しさん (2013-08-14 04 24 01) MVP時 やったぁ!見たか、これが五航戦の本当の力よ!瑞鶴には、幸運の女神がついていてくれるんだから! -- 名無しさん (2013-08-14 04 32 44) 07:00ボイス マルナナマルマル朝ごはん何々?楽しみ~ -- 名無しさん (2013-09-18 07 01 29) 13 00のボイスは「ヒトサン…ん~めんどくさーい。1時よ1時。」だな。で、14時のボイスに繋がってる。 -- 名無しさん (2013-10-15 13 01 57) 矢尽き刀折れる じゃなくて 刀折れ矢尽きる が正しいんだが・・・ -- 名無しさん (2013-10-22 00 26 02) でかい陽炎(仮) -- 名無しさん (2014-12-19 23 25 30) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/13931.html
登録日:2009/05/26 Tue 19 39 43 更新日:2020/11/06 Fri 21 31 26 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 兵器 大日本帝国海軍 瑞鶴 空母 航空母艦 軍事 軍艦 読み ずいかく 竣工1941年9月25日 戦没1944年10月25日 除籍1945年8月26日 全長257.5m 速度34.2n 排水量25.675t 旧大日本帝国海軍が保有していた航空母艦。翔鶴型航空母艦の二番艦。 姉の翔鶴と共に落日の機動艦隊のエースとして、レイテ沖海戦まで敢然と戦い続けた。 艦名の瑞は「めでたい」鶴は吉獣、つまり超めでたいみたいな意味合いで取ってもらえれば万事OK。 開戦以来、マリアナ沖海戦まで一発も被弾が無かったため「幸運艦」とされていた。 なお、コンビを組んだ姉の翔鶴は代わりにダメージを受けるかのようによく大破していた。 建造経緯 姉同様マル3計画に基づき建造された。特色などは姉の方に記載があるのでそちらに譲り、二番艦の彼女の特筆事項を記載する。 翔鶴も、日米開戦の時期を考えればかなりギリギリどころか乗組員の育成スケジュール的に無理があったのだが、瑞鶴はより時間がなかった。というか、本来の予定では真珠湾攻撃が終わった頃に配備予定だったのだ。しかし… 高松宮殿下「ねぇ、3ヶ月早くなんない?完成できない???」 川崎重工神戸造船所担当者「あの…宮様…?ちょっとむずかしいと思うのですが…」 高松宮殿下「早 く で き な い の ? 」 担当者「…アッハイ、全力で間に合わせます。」 という無茶ぶりがあり、神戸造船所の工員担当者が全力を尽くした結果、無事3ヶ月前倒しで1941年9月に、姉の翔鶴と共に五航戦に配備された。 なお、建造当初から幸運艦の片鱗は見せており、200mオーバーの巨大艦なら建造中に死人の一人は出てしまうのが当時の造船であったが 瑞鶴建造時には死人は一切出なかったという話もある。 経歴 1941年12月、配備から2ヶ月ちょいで訓練の名目で単冠湾を出航。他の五隻の空母と合流し、真珠湾へ攻撃を加える。結果は戦術的には大成功であった。 瑞鶴の攻撃隊は二度の攻撃を敢行するも、未帰還機無しという幸運艦としての能力?を遺憾なく発揮した。 ただ、五航戦は練度不足から激戦区へ積極的に投入されたわけではなかった。特に瑞鶴はたった2ヶ月しか訓練ができていないので、練度不足を理由に強烈な対空砲火を浴びせてくる戦艦への雷撃は行っていないし、練度の高さを買われて一番の激戦区へ突っ込まされた加賀の航空隊はかなりの損害を食った。 それでも、未帰還機なしはとんでもないことである。 1942年は南雲機動艦隊の一員として南洋海域攻略戦に参加。 南雲機動艦隊から別れ、五航戦として翔鶴・祥鳳と参戦した珊瑚海の海戦においては当時世界最大の空母であった空母レキシントンを翔鶴との連携で沈めるも、祥鳳喪失・翔鶴が大破したほか艦載機を多数消耗。 本土へ帰還したが、瑞鶴は大したダメージはなかったので翔鶴の航空隊を補充要員に充てればミッドウェー海戦第五の空母として貢献出来たのだが 聯合艦隊司令部は何やかんや理由をつけて本国に留め置いた。…無論それのみがあの惨劇の原因とは思えないし、瑞鶴がいたところで犠牲が一隻増えただけかもしれないが 一航戦・二航戦の空母4隻はたった一日の戦闘でこの世界から消え、翔鶴・瑞鶴が赤城・加賀・蒼龍・飛龍の分も責任などもろもろを背負って戦うことになってしまった。 ミッドウェー海戦後、翔鶴・瑞鳳と共に新一航戦を結成。新たな二航戦の改装空母隼鷹、歴戦の空母龍驤らと共にソロモン諸島を巡る激戦に臨む。 しかし、第二次ソロモン海戦・南太平洋海戦など戦闘自体では米海軍に打撃を与え勝利を得るが、その勝利を得るために払った犠牲が大きすぎた。 第二次ソロモン海戦では艦載機の損失も大きかったが、歴戦の空母である龍驤を失い、 南太平洋海戦では激戦を潜り抜けてきた熟練搭乗員(ミッドウェー組からの移乗含む)を多数失うなど、補いきれない打撃を受け着実に弱体化していった。 1943年、特に大きい海戦はなく彼女が出て行く戦闘はほぼなかったが、航空隊を陸上基地に引き抜かれては失い艦載機隊の練度がひどいことになった。 1944年6月、第一機動艦隊として再編され、新たな旗艦に翔鶴型を重装甲艦としてリファイン設計し新規建造した最新鋭空母・大鳳を据え、米軍のマリアナ諸島進攻を防止すべくマリアナ沖に進出。太平洋戦争の天王山とでも言うべきマリアナ沖海戦が勃発する。 しかし数にも性能にも勝る米軍に対する苦肉の策であるアウトレンジ戦法が、進化した米機動部隊の現代的な防空戦術にものの見事に打ち破られ航空戦で惨敗。多数の艦載機を失い自身もついに小破。 更には姉翔鶴、ようやく現れた自身の後継たる大鳳を潜水艦の雷撃で失う。 別方面では隼鷹・飛鷹もそれぞれ大破、轟沈という有り様であった。 頼みの艦載機も、頼りがいのある姉も、自身の後継者も、援護してくれる戦友をも一度に失った瑞鶴にもうまともな作戦を行う力はなかった。 同1944年10月「捷一号作戦」発令。瑞鶴と、当時まともに作戦行動を取れた数少ない空母である盟友瑞鳳、水上機母艦からの改装空母である千歳・千代田、 航空戦艦に改装されながら艦載機を載せられないままに機動艦隊に編入となった伊勢・日向ら小沢機動艦隊に課せられた任務は 「主力の戦艦部隊がレイテ湾に突入するために、敵航空戦力を可能な限り釣り出す」というものであった。 この戦いで繰り出せた艦載機はたったの18機。これでは空母同士の戦いなんて出来るはずもないから戦艦部隊の血路を開けということである。 囮艦隊の旗艦として、ハルゼー麾下の機動艦隊を「ファッキンジャップ!!キルゼムオール!!」と言わせたかどうかは定かではないが、エンガノ岬沖に釣り上げるも、真珠湾の仇とばかりに多数の爆撃雷撃を受け、海底にその身を横たえる。 翔鶴の加護を失った瑞鶴に、このような不利な戦いを生き延びる力は残されていなかった… 雨霰と攻撃を受けながら囮を完遂するほどに粘り込めたのは、皮肉にも翔鶴や大鳳の最期から得た戦訓から可燃領域を減らすよう改装した賜物であったという。 NHKアーカイブスに、「フィリピン・エンガノ岬沖 ~囮(おとり)とされた空母 瑞鶴~」という、瑞鶴の最期に迫ったドキュメンタリーがあるので興味のある方は見てみてほしい。 瑞鶴の最期がいかなるものであったかを知る一助となるであろう。 他にも、戦時中の映画「雷撃隊出動」では主役を張っており、在りし日の瑞鶴を見ることが出来る。 フィクションでの活躍 艦これにも最初のイベントに合わせてドロップ艦として登場し、後に建造落ちした。 バランスがよく、全般的にマイルドで制空権奪取能力は高く、幸運値も高い・・・のだが、空母の幸運値はほぼ死にステと言われており結局一航戦のお株を奪うには至らず。 だが、2015年10月の改二実装に伴い、見違える程に高い制空力や攻撃力を兼ね備え、前月に改二が実装された姉ともども一気に空母最強候補に躍り出た。 詳細は五航戦/翔鶴型航空母艦(艦これ)を参照していただくが、日本最後の機動部隊が壊滅するその日まで戦い抜いた武勲艦にふさわしい実力者となった。 また、アニメ艦これでも主役の吹雪と同じ部隊となるなど出番が多く、冷徹な先輩加賀につっかかる熱血な面が強調されている。 ちなみにマブラヴ オルタネイティヴの戦術機、瑞鶴の元ネタでもある。 ついでに、ドラゴンクエストⅥ 幻の大地にも瑞鶴に由来すると思われる中ボス「ズイカク」が「ショウカク」と共に登場する。 軍事に詳しくない人なら、むしろこっちを知っていた人の方が多いのかもしれない。 ラスボス前最後の中ボスというかなり重要な役割・・・といいたいところなのだが、強さとキャラはお察しください。 一応縛りプレイをしていると厄介な難敵になることもあるのだが・・・ 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 瑞鶴は完成直後、回航中に嵐に巻き込まれてひどいめに会っている。もしこのとき沈没ないし大損害を負っていたら真珠湾攻撃はおこなわれずに歴史が変わっていたかもしれない -- 名無しさん (2015-06-16 03 35 36) リアル捨て艦戦法の被害者 -- 名無しさん (2015-06-16 14 11 13) ミッドウェーで大敗したのは、南雲のズサンな指揮振りも関係してる。 -- 艦これ大好き (2015-06-16 14 30 46) ↑ 南雲さんは別にずさんな指揮なんかしてないぞ 兵装転換については当時の与えられた情報の範囲において判断してただけだし、 そもそもミッドウェーは偶然の要素が多すぎて指揮官のだれが悪いとかは言えないからな -- 名無しさん (2015-06-28 09 00 44) むしろミッドウェーで瑞鶴も沈められてたらガ島なんて馬鹿な作戦にはいかなかったかもしれない -- 名無しさん (2015-11-09 20 51 52) ↑ エンタープライズに加えホーネットも間違いなく健在になるから史実より悲惨なことになるだけだよ -- 名無しさん (2015-12-13 11 13 56) ここではミッドウェーの米軍の事情をガン無視なのは笑った、当時の連合軍はかなり厳しく耐久に難有りの一航戦や中型の二航戦だからなんとかなったわけであって瑞鶴までいたら少なくとも瑞鶴を沈めるのは無理だろ -- 名無しさん (2016-01-09 21 24 19) ↑ 雷撃隊の生還機が一機だけとかの悲惨な隊もあったしね パイロットの損失は日本軍の約2倍 立場が逆だったらスプルアヌスやフレッチャーは間違いなく叩かれまくってる -- 名無しさん (2016-01-09 21 42 35) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/12612.html
KC/S42-005 カード名:翔鶴型正規空母1番艦 翔鶴(しょうかく)改二 カテゴリ:キャラ 色:黄 レベル:3 コスト:2 トリガー:1 パワー:9500 ソウル:2 特徴:《艦娘》?・《正規空母》? 【自】 他のあなたの《艦娘》のキャラがアタックした時、そのターン中、このカードのパワーを+1000。 【自】 この能力は1ターンにつき1回まで発動する。このカードが手札からか「翔鶴型装甲空母1番艦 翔鶴改二甲」の【起】の効果で、舞台に置かれたターン中、このカードの与えたダメージがキャンセルされた時、あなたは相手に1ダメージを与えてよい。(ダメージキャンセルは発生する) 【自】 チェンジ [このカードをストック置場に置く] あなたのアンコールステップの始めに、このカードが【レスト】しているなら、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、あなたは自分の控え室の「翔鶴型装甲空母1番艦 翔鶴改二甲」を1枚選び、このカードがいた枠に置く。 新編五航戦、旗艦、翔鶴、出撃します! レアリティ:R SR
https://w.atwiki.jp/jp-summons/pages/1090.html
艦船の建造数は、米軍の沖縄戦頃を想定している様なのでエセックス級の建造スケジュールだと、ペガスス級航空母艦の建造数は16隻程度と思われる。 - 名無しさん (2019-07-01 08 10 02) 五航戦×8程度…艦載機数は総数700機前後と考えると、凄まじいな… - ドリフ提督 (2019-07-23 18 45 08) こいつが翔鶴そっくりさんだとすると、大鳳のそっくりさんは出てくるのであろうか?まさか信濃(グレードアトラスター改装? - 名無しさん (2020-08-30 13 03 16) 愚帝でも戦艦よりも航空優勢になるのは認知されてたので、十分有り得そう - 名無しさん (2021-02-15 17 17 16) 発艦するために爆装した艦載機を甲板に載せるのは普通だろうが、なんなのこの解説 - 名無しさん (2022-04-02 14 21 23) その部分、消したった。ああいう個人的見解を何で解説文に盛り込むかねぇ? そういうのはコメント欄か二次創作でやれっての。 - 名無しさん (2022-04-02 23 22 18) グ帝空母にカタパルトはついているのだろうか - 名無しさん (2022-05-22 20 49 10)
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/424.html
301 :名無しさん:2014/06/03(火) 14 59 39 ID 08L8dJ02 299 らき☆すたの黒井先生みたいなもんか 302 :名無しさん:2014/06/03(火) 20 05 06 ID ekzJlUO. 谷風のブロント語とか、金剛の英語とか、ヴェールヌイのロシア語とか…… 303 :名無しさん:2014/06/03(火) 20 29 39 ID mPd4w9Z. 谷風以外はちゃんと縁があるんだからいいじゃんw 304 :名無しさん:2014/06/03(火) 21 05 24 ID EzneJL9. 雪風はいつ日本訛りでニーハオとか言うの 305 :名無しさん:2014/06/03(火) 21 09 01 ID yeK09hxg 302 漣の2ちゃん語 夜勤病棟×艦これで「夜戦病棟」とかどうですかね 野戦病棟モードだと「楽にしてやるのも提督の勤めだ」パーンになります 306 :名無しさん:2014/06/03(火) 22 40 28 ID ekzJlUO. 漣は言語よりもむしろスパロボのミオやエクセレン、 ムゲフロのシャオムウみたいなメタやパロディ台詞全開になりかねなくて 307 :名無しさん:2014/06/03(火) 23 25 35 ID mPd4w9Z. 某所で「「こう書いて漣と読みます」は掌に書いてくれてる」ってレスを見て、想像して萌えた 308 :非エロ:提督×加賀:2014/06/03(火) 23 31 28 ID CZ5jWNsM 提督×加賀の非エロを投下します。 艦娘に関する独自設定あり。 加賀さんだけは深海棲艦が現れる前までは普通の人間として生まれ育っています。 309 :非エロ:提督×加賀:2014/06/03(火) 23 35 16 ID CZ5jWNsM 食堂・間宮へと続く廊下を赤城は誰から見ても分かる通り楽しそうな顔で歩いていた。先ほど出撃から帰ってきた赤城は艤装を自分の部屋に置いてすぐに間宮へと向かった。 恐らく頭の中で間宮の作る料理の数々を思い浮かべているのだろう、その表情には戦闘の疲れは見えなかった。 同じ第一艦隊で出撃していた他の艦娘たちは多少の怪我を負っていたので今は入渠中だ。赤城は運が良いことに無傷で帰還できたので、今は好きなように行動している。 一歩一歩食堂へ近づく度に騒がしい空気を赤城は感じた。その空気は食堂から流れてきている。不思議に思いながら出入り口に立ち食堂の中を覗いた時に赤城は騒ぎの原因を察した。 「そんなこと、言われなくても分かってます!」 灰色のツイーンテールが興奮気味に揺れていた。赤城側から見れば後姿ではあったが、すぐに瑞鶴だと分かった。その瑞鶴の前には見慣れた無表情の顔があった。加賀だ。 食堂にいた他の艦娘たちは不安そうに二人を見ている。間宮もカウンターで困ったように微笑んでいた。 またか、と赤城は苦笑した。赤城と同じ一航戦の加賀は自分にも他人にも厳しい艦娘ではあるのだが、 五航戦である翔鶴と瑞鶴相手だと―――その中でも特に瑞鶴だが―――より辛口になるのだ。 「実践できなければ分かっていないのと同じ。演習でさえ足手まといなのだから、いつまでもこの基地から海へは出られないわね」 「……ッ!ま、まだ…改造…できてないから…」 瑞鶴を見る目がさらに冷たくなった。 「だから提督は貴方に良い装備を与えた。貴方が一番に功績を残せるように、改造済の私と貴方の姉の装備は性能が低いものだったし、艦攻も艦爆も制限されていた。 それでも貴方は攻撃を何度もミスして、貴方を庇った姉が大破して動けなくなった。貴方が上手くやってくれていたら、今日の演習は完全勝利が出来たと思うわ」 瑞鶴の体が小さく震えていたが何も言わなかった。加賀の言い分が的を得ていて反論の余地がないのだろう。 「未改造だからといって成果をあげなくていい理由にはならないわ。…まぁ、あの子も大破するぐらいなら貴方を庇わない方がマシだったわね。 そのせいで攻撃手順が一つ減ってしまった。冷静な判断が出来ていない」 加賀の肩が僅かに下がった。赤城の耳には届いていないが、きっと目の前の瑞鶴には加賀の溜息は聞こえているだろう。 「これだから五航戦は」 その時ツインテールが勢いよく跳ねた。 「………今はその先輩面を精々楽しんでいるといいですよ」 いつもより低いトーンの、据わった声だ。多分、キレた。 「五航戦は五航戦はって…”陸生まれ”のくせに!」 一際大きな叫びが食堂に響き渡った。異様な静けさが訪れる。その静寂を破ったのはキュッという靴音だった。 瑞鶴は振り返っって大股で早歩きをし、そのまま出入り口にいる赤城の傍を無言で通り過ぎた。横目でちらりと見た瑞鶴の顔はとても険しかった。 310 :非エロ:提督×加賀:2014/06/03(火) 23 38 52 ID CZ5jWNsM 瑞鶴は最近になってこの基地へ着任した艦娘だ。海域に出撃させるにはまだ早いので、今は演習で錬度を高めている。 提督は着任したばかりの瑞鶴に配慮してか演習には必ず翔鶴も参加させていた。基本的に演習では空母は鶴姉妹だけだったが、 時折加賀または赤城が随伴することもあった。演習の内容によっては赤城も鶴姉妹に注意をすることはあったが、 性格も雰囲気も温和な赤城の言葉には何処にも棘がない。加賀のように鶴姉妹を無闇に落ち込ませることも見下すこともしない。 まして、あんな風に怒らせることもない。 赤城は再び目を中へ向けてもう一つの騒ぎの原因を見遣った。加賀はいつの間にか席に座り湯呑みを口につけている。 瑞鶴が去ったことで静まり返っていた食堂も徐々に賑やかさを取り戻していた。何人かは加賀をちらちらと見ていたが、加賀は表情を変えていない。 気付いていないのか、気にしていないのか。 「赤城さん、何が食べたいかしら」 カウンターから間宮が声をかけてきた。赤城は数秒考えてから口を開いた。 「カレーをお願いします、大盛りで」 わかってますよ、と間宮は笑った。 「席に座っていてください。持っていきますから」 間宮の言葉に甘えて、赤城は席に座った。もちろん加賀の前だ。 「今日も相変わらずですね」 加賀はチラリと赤城を一瞥し、湯呑みをテーブルに置いた。 「あの子たちは未熟だから」 そして左腕をテーブルの端に伸ばして食器カゴの中にある湯呑みを一つ取り出した。その湯呑みにポットのお茶を注ぎ赤城に差し出す。 「ありがとう、加賀さん」 素直にお礼を言って赤城は湯呑みを受け取った。いえ、と加賀は小さく呟いた。加賀はこういう気遣いを赤城にはよく示してくれていた。 赤城だけではない、二航戦や他の艦娘、提督にも優しさの片鱗を見せる。しかし五航戦相手だとそれが隠れてしまうのだ。 「お待たせしました」 赤城と加賀のテーブルに間宮がトレイを持って現れた。トレイには大盛りのカレーと大盛りの親子丼が載っていた。赤城の前にカレーが、加賀には親子丼が置かれた。 香ばしいカレーと親子丼の匂いに赤城の口の中に唾液が湧き上がる。いただきます、をしようと赤城が両手を合わせようとした時、間宮が加賀の名前を呼んだ。 「ねぇ加賀さん、貴方の言い分も分かるのだけれども…もう少し彼女たちに優しくしてみたらどうかしら」 箸を取ろうとする加賀の手がピタリと止まった。 「もちろん戦いに不慣れな方に指導をすることは大事ですが、ただ厳しいだけでは信頼関係は生まれません。加賀さんは五航戦がお嫌いですか?」 加賀の目が泳いだ。居心地の悪そうな目が赤城に向けられたが、赤城は黙ってただ笑った。間宮の質問に加賀がどう答えるのか気になったからだ。 それを悟ったのか加賀は諦めたように溜息をついた。 「………別に、嫌いという訳ではありません」 小さな返答に間宮の顔が明るくなる。 「それなら私から何も言う事はありません。後はお願いしますね」 「………善処します」 間宮は軽く頭を下げるとテーブルから離れていった。加賀の顔は相変わらず無表情だったが手を箸の上に置いたまま動こうとしない。 311 :非エロ:提督×加賀:2014/06/03(火) 23 40 13 ID CZ5jWNsM 「早く食べないと冷めちゃいますよ」 赤城はスプーンを右手に握りルーがかかっている部分の白米を掬い上げた。口の中へと持っていく。うん、おいしい。 何度も噛み締めてカレーの味を堪能する。充分に味わった後にようやくカレーは赤城の食道を通った。 「……赤城さんも、間宮さんと同じ考え?」 二口目を掬う前に前から声がした。赤城はスプーンを止めて加賀を見た。加賀はまだ親子丼に手をつけず、顔も俯いたままだ。 「あなた自身が好きなようにしたらいいと思いますよ」 加賀は顔をあげて眉間を顰めた。 「好きなようにしたら、また間宮さんに言われてしまうわ」 「あなた自身は悪いと思っているの?」 「それは……」 「間宮さんの小言を逃れるために取り繕っていたとしてもいいんですよ。だって貴方は、正規空母の加賀さんなんですから」 「そう、よね」 再び加賀は顔を俯かせた。手は動かないままだ。どうしたものか、と赤城が考えようとした時にぐぅ、と音が聞こえた。 加賀がパッとお腹に手をあてた。無表情の顔に少し赤みが帯びる。 「ほら、早く食べましょう。腹が減っては戦はできないですよ」 赤城の急かした声に加賀はようやく箸を取り、両手を合わせた。 312 :非エロ:提督×加賀:2014/06/03(火) 23 42 46 ID CZ5jWNsM 「ふぁ~……終わった終わった」 白い軍装に身を包んだ男が思い切り腕を伸ばした。ゆっくりと背中を背凭れに預け、椅子に深く座る。 「お疲れ様です、提督」 加賀は提督の前にある執務机に湯呑みとポットを載せたトレイを置いた。ポットの中にはルイボスティーが入っている。 「ありがとう。遅くまで仕事に付き合わせてしまって悪かった」 「いえ…秘書艦として当然ですから…」 明日の朝に提出期限であった書類を提督と加賀は二人で片していた。書類作業が不得意ではない加賀だったが、 さすがに大量の紙を相手にしたら時計の針が十時を過ぎるまでかかってしまった。 「では、私はそろそろ失礼します」 加賀がそう言うと提督は頭を左右に振った。 「加賀さんも一緒に飲もう」 「いえ、もう遅いので自室に戻ります」 加賀は提督の誘いをキッパリと断った。提督はあからさまに大きな溜息を吐いた。 「それじゃあ命令、一緒に茶を飲むぞ。一人で茶を飲むのは嫌なんだ」 「……命令なら仕方ないわね。分かりました、お付き合いします」 「よし!じゃあ自分の湯呑み持って来い」 加賀は給湯室に行って適当に湯呑みを選んだ。執務室に戻ると提督は執務机ではなく来客用ソファーに座っていた。 彼の脚の前にあるテーブルには加賀が運んだポットとトレイが置かれていた。 加賀は提督と向かい合わせのソファーに座り自分の湯呑みにお茶を注いだ。 「加賀さんが書類作業に強くて助かるよ。お陰で徹夜はせずにすんだ」 「お役に立てたのなら何よりです」 加賀は湯呑みを口につけた。ルイボス茶の香りが口内に広がる。和菓子か洋菓子もあればもっと良かった。 加賀は口から湯呑みを離すと提督に目を合わせた。 「……それで、何か私にお話したいことでも?」 悪戯が見つかった子供のように提督は自分の顎を撫でた。 「何だ、バレてるのか」 「回りくどいことはせずに直接聞いたらいいわ。質問には極力答えられるように努めます」 「そうだな…その、話は…察しているかもしれないが、五航戦のことで」 加賀は小さく溜息を吐いた。 「提督も、彼女たちに優しくしろと仰るのですか」 コミュニティー内で不穏分子があるよりかはない方が良い。それにここは軍という組織だ。 戦いの場において仲間内で信頼が欠けていてはチームの連携に支障を来す恐れがあり、最悪大怪我や任務の失敗に繋がるかもしれない。 提督としてはその不安要素をなくしたいと考えるのは当然だ。五航戦の件も自分さえ態度を改めれば穏便にすむことを加賀自身理解していた。そう、理解はしているつもりだ。 「提督のお気持ちもわかります。私個人のせいで規律を乱してごめんなさい」 加賀は頭を下げた。そんなことしなくていいよ、と声が上から聞こえてきた。加賀が顔をあげると提督と目が合った。 313 :非エロ:提督×加賀:2014/06/03(火) 23 46 32 ID CZ5jWNsM 「その、俺の勘違いなら悪い。加賀さんの五航戦への態度がキツいのは誰から見ても分かるんだけどさ…… 本当は、そういうことを君自身は望んでいないんじゃないかな?」 「えっ?」 加賀は困惑した。提督の質問の意図が理解できなかった。 「加賀さん、君は五航戦には厳しいけど彼女たちを遠くから見ている時の君は…いつも後悔しているように見える。 周りが君に何も言わなくても、君自身が五航戦に優しくなりたいと思っているんじゃないか?」 加賀は言葉に詰まった。何をどう言っていいのか、加賀にはすぐに答えを見つけられなかった。 しかしきっと今の加賀が何を考えているのかも提督はおおよそ見当がついているだろう。 なにせ赤城と同じく提督もまた彼女自身に勘付いているのだから。 「提督は…私が軍に身を置くようになった経緯をご存知ですか?」 「あぁ、君がこの基地に着任する前に大体のことは聞いたよ」 「そうですか…」 加賀は提督から目を逸らした。彼に話してみようか?疑問が加賀の頭の中をグルグルと回る。 話した所で何かが変わるとは思えない。それなら何も話さない方がいい。 「加賀さん」 提督の呼び声に加賀は少し間を置いてから、目を提督に向けた。 「俺に話した所で問題が解決するとは思えない。君の力になれるかどうかも怪しい。俺が君に出来ることは…」 提督は傍にあるポットを手に取った。 「君にお茶のおかわりをいれてあげることぐらいだ」 しかし湯呑みの中を見て提督は口を尖らせた。 「おいおい加賀さん、全然減ってないじゃないか。これじゃあ何にも出来ない」 「それは…ごめんなさい」 クスッと加賀の口元に笑みが零れた。 「それじゃあ、代わりに私の話を聞いてもらってもよろしいでしょうか」 314 :非エロ:提督×加賀:2014/06/03(火) 23 51 14 ID CZ5jWNsM 何処かの町にごく普通の家庭で生まれ育った一人の少女がいた。彼女は頭がよく運動もできた。 他の子供と比べたらあまり表情は豊かな方ではなかったが、友達は少なくはなかった。 ごく普通の恵まれた環境で彼女は日々を過ごしていた。平和で退屈で平穏な日々であった。そんな日々の中で彼女は違和感を感じていた。 この環境は自分がいるべき場所ではないのかもしれないと。 思春期にありがちな、自分は他人とは違うと思い込みたい行為のようなものだと彼女は思っていたが、それで納得できた試しがなかった。 彼女は自分の違和感が何か分からず、中学を卒業し、高校に入り、大学受験をして無事に志望大学に合格をして花の大学生活を送っていた。 彼女はこのままこの違和感の正体を知ることなく生き続けるのだろうと思っていた。 しかし、世界が変わった。ある日突如として現れた深海棲艦という化け物が人間を襲い始めたのだ。 夏期休暇に友人たちとクルーズ客船で船旅をしていた時、彼女たちが乗った船を囲んだ無数の化け物たちを見て、 恐怖に慄き泣き叫ぶ乗客たちの中で、彼女は生まれて初めての高揚感を感じた。 彼女がふと意識を取り戻した時には海に化け物たちの死骸が浮かんでいた。そして彼女は船ではなく、海の上に立っていた。 彼女の傍には旅行で乗っていた船とは違う、もう一つの船があった。とても大きな大きな船だった。 初めて見た船のはずなのに、懐かしさに彼女は涙を流した。 突如現れた巨大な船、 乗客の中にいたその道に詳しい人が驚きで身を乗り出して客船から落ちてしまう原因となったその船は、航空母艦・加賀であった。 315 :非エロ:提督×加賀:2014/06/03(火) 23 54 38 ID CZ5jWNsM 「その時、私がどうしてこの世に生まれたのかを理解しました。私は化け物、深海棲艦と戦う為に生まれたのだと… 私がまだ船であった時の記憶も思いだしたんです。その日をキッカケに、深海棲艦だけではなく艦娘も海から現れるようになりました。 その後しばらくしてから私は政府に声をかけられて軍に入りました。戦いに身を置くことになりましたが、 私が”加賀”として扱われ存在することに抱いていた違和感がなくなったのも事実です。私は軍に自分の居場所を見つけました」 生まれ育った環境を離れてしまうことに不安がなかった訳ではない。それでも自分自身は加賀であることを自ら望んだ。 加賀として接せられることに安心感を覚えた。自身を苛んできた違和感が解消された上に自分の使命がハッキリと分かっていた。 生きる意味や生き方に迷いを抱く人間と比べれば、存在意義があることは幸せだと信じていた。 「……しかし、五航戦…最初に翔鶴がこの基地に来た時から、少しだけ息苦しくなりました」 翔鶴はカスガダマ沖海戦で第一艦隊が連れて帰ってきた艦娘だ。翔鶴は海から来たのだ。 「…海から来た艦娘はオリジナルの艦船に最も近い存在。港の工廠で生まれた子もオリジナルに近い。 …私は、彼女たちと違って女の腹から生まれた陸生まれの陸育ちです。私よりも、あの子たちの方が艦娘として相応しい」 「俺からすれば海も港も陸もみんなすごい艦娘だよ」 「それは提督が普通の人間だからだと思うわ」 提督は苦笑した。 「厳しいなぁ加賀さんは。でも本当に、俺から見たら何も差異はないし、他の子たちだって気にしてないんじゃないか?」 「瑞鶴は去り際に”陸生まれのくせに”って言ってました」 「…あー…」 「陸生まれの艦娘は現時点この基地には私一人だけです。周りの艦娘と引けを取らないように鍛錬を積んできました。 お陰で基地の中では一番高い錬度になりましたが…」 陸生まれの加賀を他の艦娘は差別することなく真摯に接していた。 そこに嘲りの感情がないことを加賀は分かっていたから気負いなく付き合うことが出来た。 しかし、五航戦は別だった。今の加賀としての記憶は、当時の航空母艦だけではなく搭乗員達の記憶の集大成でもある。 搭乗員達は五航戦を見下していたのだ。その感情が今の加賀の中でもくすぶっていた。 だから五航戦と関わる時はつい辛辣な態度で接してしまうのだ。 「……私の態度のせいで瑞鶴は私を嫌っている。陸生まれの私なんかに大きな顔をされているのが気に障るのでしょう。…私も… 自分が陸生まれなのにあの子たちが海生まれで……勝手な劣等感を抱いている…」 そのことを思うといつも胸がキリキリと痛んだ。憎悪に近い黒い感情がグルグルと加賀の中で渦巻いている。 「私は加賀として存在することに生き甲斐を感じていました。でも、自分が加賀だからといって五航戦を無下に扱うことを正しいとは思っていません。 そう思っているはずなのに、それでも私は態度を変えられない。私は、加賀だから」 316 :非エロ:提督×加賀:2014/06/03(火) 23 57 32 ID CZ5jWNsM ――――――沈黙が訪れた。 加賀はそれきり口を閉じてしまい、提督も口を開こうとしない。しばらくすると加賀の眉間に僅かに皺が寄った。やはり話すべきではなかった。 その思いがじわじわと加賀の中で大きくなっていく。 「あのさ」 先に言葉を発したのは提督だった。加賀はごくりと唾を飲み込んだ。緊張が体を走るが、次に出てきた言葉に加賀は別の意味で体が固まった。 「名前は?」 「はい?」 「だから、名前」 名前。一体何を聞いているのだろうかこの男は。 「……加賀ですが?」 違う違う、と提督は首と手を振った。 「加賀じゃなくて、家族の元にいた時の君の名前」 パチリ、パチリと加賀は目を瞬かせた。 「……何故?」 「何故って、知らないから名前を呼べないじゃないか」 「知らなくても、加賀という名前が―――」 「確かに君は加賀だけど、加賀そのものではないだろう?」 その言い方に加賀はムッとなった。 「私が陸生まれだから艦娘としては相応しくないということですか」 「そうじゃないよ。それにさ、君は海と港生まれの方がオリジナルに近いと言った。近いということは、そのものではない別の個体だ。 加賀と君が同一ではないのと同じように、彼女たちも違うんだよ。君と彼女の違いは、性能差やオリジナルとの類似性じゃない。 君は艦娘としてではなく、君自身という存在を証明してくれる名前を持っていることだ」 「……それが何か?」 提督の言わんとすることが加賀には分からなかった。提督は困惑を隠しきれない加賀を見て口元を緩ませた。 馬鹿にした笑いではなく、安心させるような笑い方だ。 「この先、いつか深海棲艦との戦争が終わって兵器が不必要となった時、艦娘はどうなっているだろうか。 もしかしたら海に帰るかもしれないが、そうではないのかもしれない。海に帰ることができず、陸に残ってしまうかもしれない。 もしそうなった時、戦いしか知らない彼女達が陸で普通に生きていけるだろうか?」 「……その時になったら、提督は私に彼女達のサポートをしろと仰りたいのですか」 目の前の男の顔がニカッと破顔した。 「さっすが!相変わらず察しが良いね。君はこの戦いが終わったら帰る場所がある。艦娘達は海に帰ることが出来なければ、居場所がないんだよ。 軍施設も縮小するだろうからすべての艦娘が基地に残れるとは限らない。俺は彼女達にも軍以外の場所に居場所を作ってあげたい」 317 :非エロ:提督×加賀:2014/06/04(水) 00 01 00 ID AQ9YRDIQ 加賀は家族の事を思い出した。自分が戦いに身を置く決意を家族に伝えた時、誰もが反対した。 船旅を共にしていた友人達の中には自分の力を恐れて離れてしまった者もいたが、心配している者もいた。 それでも日々深海棲艦の被害が拡大していく中、自分を軍に行かせることを認めざる得ない状況になっていた。 自分が軍に入ってしまえば戦争が終わるまで故郷へ帰ることは禁止され、また家族や知り合いも自分を訪ねることも許されない。 郷愁心を煽られて戦争から逃げ出さないようにした規則かもしれないが、そもそも深海棲艦との戦いに焦がれていた自分には 無用の心配のようにも思えた。だからこそせめて、自分を心配する家族には手紙を送ることを約束したのだ。 最初軍は手紙のやり取りにも難色を示したが、検閲を条件に許可された。今でも家族とは手紙を送りあっている。 文面からはいつも家族が自分を気遣っているのを感じていた。 普通の人間にとったら強大な艦娘の力を持つ自分の存在は恐ろしいはずなのに、家族は変わらなかった。 優しくてあたたかな自分の帰る場所。他の艦娘が持っていない場所。五航戦も持っていない。その考えに辿り着いた時、 心に高揚感が湧き出て、すぐに胸が痛んだ。 「どうした?気分でも悪くなった?」 加賀の僅かな変化を提督は感じ取ったようだ。加賀は自他共に認める程表情が乏しいのに、 妙な所で聡い提督の前では自分が丸裸になったような気分で居心地が悪い。 「いえ……自分の浅ましさに辟易しただけです」 提督が首を傾げた。どうしたものか、と加賀は迷ったが、己の胸中を色々と喋ってきたのだ、ついでに吐き出すことにした。 「五航戦の持っていない帰る場所を私は持っている、その事に優越感を感じました。でもそう感じる自分が嫌にもなった」 チラリと提督に目を向けると、視線の先に嬉しそうな顔が見えた。 「ほら、君には加賀ではない自分自身がちゃんといる。五航戦だってそれに全く気付いていない訳じゃないと思うよ。 瑞鶴だって単純に虫の居所が悪くてつい感情的になってしまっただけさ」 「……結局は私の態度が原因です。五航戦に嫌われても仕方ないわ」 君は本当に真面目だなぁ、と提督は暢気に言った。提督の言う通り、自分は考えすぎなのかもしれない。 だからといって楽観的に物事は見れない。けれども、今まで悩んでいたことを吐露したことで少しだけ気持ちが楽になった。 「お、いい顔になった」 表情はそんなに変わっていないはずなのに、また気付かれてしまった。コホン、と加賀は咳払いをした。 「ところで、色々と考えていたのね。少し意外でした」 まぁね、と提督は得意気に胸を張った。まるで先生に褒められた生徒のようだ。その姿が微笑ましくて、今度は加賀も顔をほんの少し綻ばせた。 「提督、私の名前のことなんですけど」 そう言って自分の名前を伝えた。 「おぉ、可愛い名前じゃないか」 「ありがとうございます」 「それで俺の名前はな…」 「知ってるわ」 「……あのねぇ、ここは一応聞いておくものだよ」 提督の拗ねた反応にはぁ、と自分は呟いた。 「気を取り直して、俺の名前は…」 提督も名前を言った。初めてその名前を聞いた時と同じく、良い名前だと自分は思った。それを口に出すことはなかったが。 318 :非エロ:提督×加賀:2014/06/04(水) 00 04 03 ID AQ9YRDIQ 「それでだ、現在陸生まれの艦娘は君一人しか確認されていない。これからまた見つかるかもしれないし、ずっと君一人だけかもしれないが… もしも戦争が終わって君の助けが必要になる時が来たら、協力してもらえるだろうか?」 提督は自分の名前を呼んだ。そうやって自分の名前を呼ばれるのは手紙以外では久しぶりだった。何だかむず痒さを感じたが、 心地よさもあった。自分は加賀であったけれども、自分自身も生きているのだ。 「私に協力できることがあれば、喜んで」 自分の返事に提督はほっとしたように息を吐いて、それから笑った。 「多分、君の悩みは戦争が終われば解決するはずだ。深海棲艦と共に艦娘が現れたから、いなくなれば艦娘の必要性もなくなるからね。 君の中にある加賀の意識もなくなるか弱くなると思う。そしたら五航戦とは君自身で接することが出来るようになるはずだ」 提督が言うと、本当にそうなのかもしれない、と思ってしまう自分がいた。 中身が変わっても見た目は変わらないから五航戦が自分自身にすぐに慣れるとは思わないが、そう悲観的にならなくてもいいだろう。 それにしても、だ。 「提督、私たち艦娘のことを考えてくれるのは嬉しいですが、戦争が終われば貴方も私たちと同じくお払い箱になるんじゃないかしら。 自分の心配をした方がいいわ」 「あぁ~だよなぁ……俺って上層部に受けがよくないからすぐ追い出されそう」 大きな溜息を吐いたが、あまりに白々しいので提督自身あまり気にしていないかもしれない。 「いいんですか、確か軍に入る前に家から勘当されたって仰ってましたよね」 「まぁほら、いいんだよ俺のことは。なんとかなるなる」 「お気楽ですね…どうなっても知りませんよ」 アハハハ、と軽快な笑い声が部屋に響いた。 「もし行く当てがなかったら、君に養ってもらおうかな ――――――おいおいそんなあからさまに嫌そうな顔をしないでくれよ、冗談だって」 いたずらっぽく笑いながら提督はウインクをした。その仕草で大学生時代に遭遇したナンパを思い出させた。 あの時自分をナンパしてきた男の顔は全く覚えていないが、今の提督みたいなことをしていた気がする。 「本気じゃなくてよかったです。戦争が終わった後まで提督の世話はしたくありませんから」 「ほんっとうに厳しいなぁ…じゃあさ、俺を養わなくていいからさ、デートしようデート ――――――おいおいそんなまさに苦虫を噛み潰したような顔にならなくてもいいだろ」 「冗談は顔だけにしてください」 「自慢するけどそんなに悪い顔じゃないだろ!…と、いうか冗談じゃないんだが」 「えっ」 「こういう情勢じゃなかったら、俺は君にアプローチしたいんだが」 いつの間にか提督の表情が真剣なものになっていた。二つの目は自分をじっと真っ直ぐに見つめている。 その眼差しに囚われて瞬きさえ出来なかった。いつもの軽い調子の提督が目の前からいなくなっている。 本当に冗談で済ます雰囲気ではないようだ。 319 :非エロ:提督×加賀:2014/06/04(水) 00 07 48 ID AQ9YRDIQ 「私は…」 軍に入る前、自分は恋愛事にはあまり積極的ではなかった。男女のあれこれに夢中になるには胸中に住みつく違和感が邪魔をしていたのだ。 自分に恋慕を抱く男は何人かいたが、彼らの想いに応えることが出来なかった。 軍に入ってからも軍関係の男とそれなりに知り合いにはなったが、戦いという存在意義を見つけてからは以前よりも恋愛への興味が薄れた。 他の艦娘が年頃の女の子みたいに恋だの愛だのに興味を持って話をしているのを聞く時まで、 そういう感情もあったなぁ、と他人事のように忘れていた。興味津々の艦娘達が陸生まれの自分に恋愛経験について尋ねてきたこともあった。 駆逐艦達が相手だったから、適当に誤魔化したらすんなり信じてくれホッとしたが、 赤城と二航戦は何となく自分のことを察していたのか深く追及しなかった。だからまた、提督に言われるまで忘れていたのだ。 「……すまない」 提督は自分から目を逸らした。 「迷惑だよな。悪い…忘れてくれ」 俯きながら発せられた声はいつもの飄々とした提督とは大違いだった。自信がなく弱弱しい声だ。珍しい提督の姿に少し驚いた。 どんなに不利な戦況で艦娘が弱気になっても提督は気丈に明るく振舞っていた。敵の撃破に失敗した時も 大丈夫だ、次があると艦娘を慰めていた。いつも自信に満ち溢れた提督が、 恋愛事になるとこんなにも弱気になってしまうのか、と別の意味で感心してしまった。 「……あーその、最後に妙な話になってすまない。片付けは俺がやっとくからもう寮に帰っていいぞ」 提督は顔を伏せて自分とは目を合わせない。はぁ、と自分が溜息を吐くとビクッと男の肩が揺れた。何もそんなに、怯えなくてもいいのに。 「お言葉に甘えて先に失礼します」 軽く会釈をしてからソファーから立ち上がり、執務室のドアへと歩いた。ドアノブを引っ張りドアを開けてからチラリと後ろを向くと、 提督の顔まだまだ下を向いていた。 「提督」 呼ぶとワンテンポ遅れて提督は顔をあげた。その顔にはぎこちない笑みがあった。 「デートなら今度の休みの時でも大丈夫ですよ」 「えっ」 「それじゃあおやすみなさい」 「ちょ、まっ」 提督が言い終わる前にドアを閉めた。廊下に出ると寮へと足を向けた。なんだか足取りがとても軽い。脳裏に先程の提督の顔が浮かんだ。 呆気にとられて間抜けな顔で、とてもおかしい。 「……気分が高揚します」 恋愛感情についてはまだよく分からない。それでも提督にそういう目で見られていたことに悪い気は起きなかったし、嬉しいと感じた。 もしかしたら提督が初めての自分の恋になるのかもしれないと、甘酸っぱい予感に思わずピュ~と口笛を吹き始めた。 バンッ!と後ろから大きな音がした。 思わぬ音にビクッと体が跳ねる。 「何…?」 後ろを振り返ると提督が急ぎ足でこちらに向かっていた。 「て、提督?」 提督は、自分の名前を呼びながら強く腕を握ってきた。その力の強さに動揺が走った。 320 :非エロ:提督×加賀:2014/06/04(水) 00 08 52 ID AQ9YRDIQ 「提督、あの…」 「さっきの言葉、本気に取ってもいいのか」 「え」 「今度の休みにデートしてもいいって」 「あ、はい…私は構わないわ」 「つまり君は、俺と同じ気持ちなのか?」 「それは…その、…軍に入る前から私は恋愛事には疎いのでそういう感情はまだよく分からないけど」 「けど?」 「貴方にそういう目で見られていることは嬉しかったから、多分…そういうことなのかしらと思って」 最初は戸惑っていた表情も、段々と笑顔に変わっていった。 「そうか、…そうか!そうかそうか!」 「な…っ?!」 突然抱きしめられた。自分の顔が提督の肩に埋まる。 「ありがとう、…好きだ」 「…っ」 耳元で囁かれて体がゾワッと震えた。嫌なようで嫌ではなかった。顔が急激に熱くなる。 「て、提督…その…」 「耳が真っ赤だ」 お互いの体がさらに強く密着して胸が押し潰される。提督の鼻が耳にあたった。自分の名前が呼ばれた。その声がとても優しくて、甘くて。 「てい、と、く…」 自分の手を下から提督の肩へと置いた。 321 :非エロ:提督×加賀:2014/06/04(水) 00 12 37 ID AQ9YRDIQ . 「―――あの、何してるんですか」 聞きなれた声に加賀は振り向いた。視界に灰色のツインテールの髪、瑞鶴がいた。 「あら、貴方こそこんな時間にどうしてここへ?」 「えーっと…その…色々と… …いや、私の事よりも――――――提督は大丈夫なんですか」 瑞鶴は引きつった顔で加賀の足元を見る。瑞鶴の視線の先には床にうつ伏せに倒れた提督がいた。 そして提督の頭には加賀の足が乗せられていた。 「……何でもない、俺は大丈夫だ」 「本人もそう言っているから大丈夫よ」 「あ、はい……左様ですか…」 「用があるのは提督かしら?私はこれで失礼するわ」 加賀は提督から足を離すとその足で提督の体を小突いた。いたっ!と小さな声が聞こえたが、気にしなかった。 「わ、私が用があるのは提督じゃなくて…加賀さんなんですけど…」 意外な言葉に加賀は瞬きをした。 「何かしら。もしかして昼の続きでもしたいの?」 「そ、そうじゃねーです」 ツインテールが横にふるふると震える。 「えっと、その…昼は言い過ぎました。ごめんなさい」 加賀がいる所から旋毛が見えるほど瑞鶴は頭を下げた。その行動がさらに意外で、加賀は動揺した。 「戦闘に不慣れな私に加賀さんはアドバイスしているのに、その……自分の未熟さを棚に上げて逆ギレして失礼な事を言ってごめんなさい」 上辺の謝罪には聞こえなかった。瑞鶴の態度に加賀の目が泳ぐ。ポンッと肩が叩かれた。 横を見れば既に立ち上がっていた提督が瑞鶴に目配せをした。加賀は再び瑞鶴に目を戻し、小さく深呼吸をしてから足を動かした。 瑞鶴の近くに来るとピタリと足を止める。 「いい加減顔をあげて。気分が悪いわ」 つい余計な一言が口から出てしまう。加賀は僅かに顔を顰めた。瑞鶴は恐る恐る顔をあげて目線を加賀に合わせた。 「……私は貴方の言葉なんか気にしていないし、傷つくこともない。何とも思わないもの」 「…あーあー、そうですか」 フンっと瑞鶴は渋い顔になった。 「そう、だから…貴方も……その、何でもかんでも私の言葉に耳を傾けなくてもいいわ。貴方の姉にもそう伝えなさい」 提督が見ている前だからだろうか、五航戦を前にすると感じていたあの黒い感情を抑えつけやすかった。 瑞鶴は目を大きく見開いてパチパチと瞬きをしている。 322 :非エロ:提督×加賀:2014/06/04(水) 00 15 57 ID AQ9YRDIQ 彼女は自分の違和感が何か分からず、中学を卒業し、高校に入り、大学受験をして無事に志望大学に合格をして花の大学生活を送っていた。 「………話はもういいわね。部屋に帰るわ」 スタスタと瑞鶴の横を通り過ぎて廊下の先へと歩く。後ろから二人ともおやすみ、と提督の声がした。 加賀は後ろを振り向けなくてそのまま前へ進んだ。徐々に後ろから自分以外の足音が聞こえるようになった。 同じ寮の同じ階に正規空母たちは部屋を持っていた。後ろの足音は加賀が部屋に辿り着くまで続くだろう。 会話はなかった。加賀は後ろを見なかったが、瑞鶴は遠くもなく近くもない距離にいるような気がした。 その距離感と沈黙は、ほんのちょっとだけ、前より良いものに思えた。 二人は目的の階へと到着した。加賀の部屋は瑞鶴の部屋よりも階段側に近かった。加賀は自分の部屋のドアの前に立って鍵を懐から取り出した。 その間に瑞鶴が後ろを通り過ぎた。加賀はドアを開けて部屋の中へと入りドアを閉めようとした。その間ずっと歩く瑞鶴の背中を見続ける。 ドアの隙間が狭くなり完全に閉じられるその前、 「……おやすみなさい」 小さく呟いてドアを閉じた。 加賀であることを選び、加賀であることに迷いが生じ、加賀を止めることはできず、加賀はここに存在している。 しかし自分自身は失っていない。 次に五航戦に会う時も自分はキツイ態度を崩さないとは思うが、前よりは少しだけ優しくなれそうな気がする。 「全部あの人のお陰ね」 執務室での提督の事を思い出し、フッと笑みが零れた。すぐに廊下での出来事も重ねて思い出してすぐに笑みが引っ込んだ。 「……手が早いわね、慣れてるのかしら」 ムゥ、と頬を膨らませた。それから、あ、と声をあげた。 「デート、結局どうするのかしら。――――――まぁいいか、もう寝よう」 ふぁあ、と欠伸をする。 今日は良い夢が見れそうだ。 終わり。エロなくてすみません。 323 :名無しさん:2014/06/04(水) 00 18 38 ID TRkbmTDU 乙 しかし、はぐれて辿り着いた先でもはぐれものかー 324 :名無しさん:2014/06/04(水) 00 54 07 ID xPid7yxQ 322 /. ノ、i.|i 、、 ヽ i | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ | | i 、ヽ_ヽ、_i , / `__,;― 彡-i | i , i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三 ―-― / .| iイ | | ; (( ,;/ ~ ゛  ̄`;)" c ミ i. .i i.| ,|| i| ._ _-i || i | r-、 ヽ、 / / / | _|_ ― // ̄7l l _|_ 丿 `| (( _゛_i__` (( ; ノ// i |ヽi. _/| _/| / | | ― / \/ | ――― / i || i` - -、` i ノノ i /ヽ | ヽ | | / | 丿 _/ / 丿 ノ .. i )) --、_`7 (( , i ノノ ヽ ノ Y `-- " )) ノ ""i ヽ ノヽ、 ノノ _/ i \ /ヽ ヽヽ、___,;//-- ";;" ,/ヽ、 ヾヽ 325 :名無しさん:2014/06/04(水) 01 00 31 ID xPid7yxQ 322 みんな可愛いけど、一番可愛いのは提督だと思う。 326 :名無しさん:2014/06/04(水) 23 04 27 ID ob.e3.SM 学園セットを揃えて潮ちゃんと背徳的な学校プレイをしてみたい 327 :名無しさん:2014/06/04(水) 23 22 05 ID fUyusrkM 326 http //kancolle.x0.com/image/71636.jpg 328 :名無しさん:2014/06/04(水) 23 34 58 ID ob.e3.SM 327 すばらしい コインさえあれば…… 329 :名無しさん:2014/06/04(水) 23 42 53 ID fUyusrkM 328 そこに3-2と3-4があるじゃろ? あとは防空ガン回し 自分も一昨日に全部揃えた 330 :名無しさん:2014/06/05(木) 00 29 33 ID UafUimTw 中破した羽黒ちゃん改二で酷いことされる教育実習生プレイしたい 331 :名無しさん:2014/06/05(木) 00 39 33 ID GmE5HbR6 航巡熊野の中破の教室セットもなかなかくるぞ… 机にのっているように見える 332 :名無しさん:2014/06/05(木) 01 32 26 ID 5GL/7CY2 330 実習中 http //i.imgur.com/izgoxi8.jpg 実習後 http //kancolle.x0.com/image/69738.jpg 10スレよりサルベージ なお、羽黒をサルベージしていた業者は捕まった模様 英国誌のTHE STAR ONLINEが23日付けで マレーシア当局がケンディ島沖で作業中とみられるサルベージ船を発見 許可証の無いことを確認し、不法行為を行っていたして乗組員を逮捕した と報道しました 発見時、サルベージ船は特設砲艦「長沙丸」の解体引き揚げ作業中で マレーシア当局の調べによると 船はカンボジア船籍、中国籍の船長1人と8人の船員、合計9人を逮捕 引き続き引き揚げられた残骸やスクラップの取引先の調査や余罪の洗い出しをしているとのころです http //kancolle.x0.com/image/69795.png 333 :名無しさん:2014/06/05(木) 11 08 35 ID GmE5HbR6 332 こいつぁたまげたなぁ…(シコシコ) ジト目羽黒ちゃんかわいいー!!!!!うぉーーーーーーーー!! 334 :名無しさん:2014/06/05(木) 21 34 05 ID 06PROJWs RJ改二非エロ小ネタ ついに龍驤が改二レベルに達した。 「待ちに待った改二や!さ、早く改装してや!」 改二にした。 「……なんやその目は。言いたいことあるんなら言うてみい」 「……そこは未改装なんですね」 提督の言葉に一瞬沈黙が発生する。 「ぷっ、ハハハッ。アハハハハハ」 (あれ?怒らない?いつもみたいに『最低やアホ!おっぱい星人!』とか言わないな。改二になると気にしなくなるのか?) 龍驤はけらけらと笑いながら提督の肩を叩く。 「アハハハハハハハ―殺すぞ」 (よりキレてる!?) 不知火三割増しぐらいのドス 「何や、期待したウチがあほやったんや。改二なったらもっとウチのことちゃんと見てくれるって。なんやねん。ウチがアホみたいやん……」 そう言って俯いたまま肩を震わせる龍驤。 まさかの反応にどうすることもできない提督。 しばしの沈黙。 「顔をあげろ龍驤」 「……」 「こっちを向け」 沈黙を破り、提督が口を開く。 「お前の言う通り。俺はおっぱい星人だ。だがお前はおっぱい星人というものを誤解している」 「は?」 「でかいおっぱいが好きな者。それはただの巨乳好きだ。真のおっぱい星人は大も小も愛でてこそ!」 全く意味の分からない意志の強さを感じる提督の言葉。 その意志の強さを他に活かせばもっと評価も上がるはずだが。 「小には小の、小にしかない良さがある! 小さいことをコンプレックスにして恥じらうもよし。 興味ないと言わんばかりに女を意識させないのもまたよし。 小さなおっぱいには無限の可能性がある」 熱くおっぱいについて語る提督。 その情熱を他に活かせればもっと(ry 335 :名無しさん:2014/06/05(木) 21 36 27 ID NTln14Ps 「そんな小さいおっぱいが、いや。龍驤。君が好きだ」 「……アホ」 小さくそう吐き捨てる龍驤。 しかしその顔にすでに涙は無かった。 瑞?「龍驤がやられたようだな」 ?鶴「奴は我ら貧乳空母四天王の中で一番の小物(レア度的な意味とおっぱい的な意味で)」 大?「おっぱい星人相手にチョロインとは、四天王の面汚しよ」 ムシャクシャはしてないけどやった。 今は反省している。 336 :名無しさん:2014/06/05(木) 21 41 53 ID rC3Pe65I ラストがソードマスターヤマトでわろたwww 337 :名無しさん:2014/06/05(木) 22 21 31 ID UafUimTw 瑞鶴が貧乳という風潮には異を唱えたい 338 :名無しさん:2014/06/05(木) 22 31 13 ID GmE5HbR6 最後wwwwwwwwwwwwwwww 自分はつるぺたちっぱい大好物です。 339 :名無しさん:2014/06/05(木) 22 33 03 ID b4/uU/T6 72も105も愛せます それはそれとして乙 340 :名無しさん:2014/06/05(木) 22 59 01 ID 5GL/7CY2 334 乙、どーもRJは小話集の影響かエロネタが思いつかない 337 多分、お艦の方がないよな 341 :名無しさん:2014/06/06(金) 01 52 16 ID yihNfrFk 鳳翔さんはグラマラスでもないのに、なんだろうあの色気は 342 :名無しさん:2014/06/06(金) 02 38 51 ID Igh8qfgM 艦娘の見た目年齢ってどのくらいだろうね、そういや 個人的には鳳翔さんは落ち着いてるけど若い感じ 鳳翔さんは10代後半みたいな印象 包容力と落ち着きがあるから大人びて見える感じで 加賀さん赤城さんに比べて小柄っぽいからかもしれない 343 :名無しさん:2014/06/06(金) 09 01 47 ID dIlTwwtE 鳳翔さんはしばふ級における一つの到達点 344 :名無しさん:2014/06/06(金) 11 53 16 ID vK4HN4aQ 瑞鶴は貧乳勢の中で最大、貧と普の境界に立つ者でいいと思う。反対側が普乳勢最小の翔鶴で。 345 :名無しさん:2014/06/06(金) 12 58 03 ID gVKu5iyg 飛龍の話が読みたい 346 :名無しさん:2014/06/06(金) 13 30 02 ID dIlTwwtE 海底でドーントレストショタを逆レイプする飛龍 347 :名無しさん:2014/06/06(金) 13 52 19 ID gVKu5iyg 346 飛龍がメインならなんだっていい!何でもしますから!猫が! 348 :名無しさん:2014/06/06(金) 15 07 47 ID AanZTLrc 飛龍は多聞丸がネックだよなあ ヤッてる最中に“多聞丸よりすごいッ!!”とか言われそう 349 :名無しさん:2014/06/06(金) 16 16 13 ID yihNfrFk ミッドウェーの時に飛龍座乗だっただけで、史実じゃ蒼龍の方に長く乗ってたんだけどなあ…w そういや正規空母組で飛龍だけSSないのね。蒼龍ちゃんのも一個だけ? 加賀さんのはあんなにたくさんあるのに… 350 :名無しさん:2014/06/06(金) 18 30 21 ID fimxJMrU 飛龍は追加台詞によっては 逆襲があるかもしれないが・・ また多聞丸ラヴだったらどうしよう 351 :名無しさん:2014/06/06(金) 18 51 56 ID ejVk.t2o 350 SSで寝取ればいいじゃない(催促) 352 :名無しさん:2014/06/06(金) 18 56 31 ID iNk3fVuU 飛龍改二のグラ見たが良くも悪くも一途って感じな こう下手に手を出したら最後、真顔で心中を迫られそうな一途さというか 353 :名無しさん:2014/06/06(金) 19 04 07 ID CILfRd1U 昨日なぜかひまわりを持って木から木へと飛び移ってたら枝に引っかかって降りられなくなってしまい、 子供から引っかかっている木を棒でばしばし叩かれながら涙目で「やめて、やめて!」と叫んでいる飛龍の夢を見た。 これはきっと飛龍で書けという羅針盤のお告げだと思うから明日ぐらいまでに投下できたらいいな。 354 :名無しさん:2014/06/06(金) 19 09 12 ID gVKu5iyg 353 どういうお告げだよwwwwwwwww 内容が夢を基にしたやつかどうか分からんが待ってるで!! 355 :名無しさん:2014/06/06(金) 22 21 33 ID Le4h4uhU 飛龍が子供に肉棒で叩かれて涙流すんです? 356 :名無しさん:2014/06/06(金) 22 31 48 ID 6/bxv4KE 龍鳳が俺の小宇宙を沸き上がらせてセブンセンシズに目覚めさせてくれそうだ…… 357 :名無しさん:2014/06/06(金) 22 39 46 ID 8bMpn5HA 356 そのセリフ・・・吐いたのは何人目かね? 358 :名無しさん:2014/06/07(土) 01 32 36 ID yWBIZRtE 明石に大鯨と来たらそろそろSRPG的な艦これしたいな 359 :名無しさん:2014/06/07(土) 08 51 34 ID Thig.giM 今のは美少女育成兵站管理シミュレーションだしなぁ 360 :名無しさん:2014/06/07(土) 09 01 32 ID NvajCH8I ウォーシップガンナーのようにガンガン改修重ねてレ級化させるゲーム 大戦略のように兵器は沈んでナンボとばかりにダブリ艦を量産するゲーム FEのように支援会話やヒューマンドラマしつつ陸地走り回るゲーム SLGにしても色々方向性ありそうだな 361 :名無しさん:2014/06/07(土) 11 24 18 ID 73pCGKDc 360 バトルシステムはFEベースで 指揮官搭乗艦に強化補正・艦娘毎にテンションシステム導入(ギャラクシーエンジェル2) 深海・海上・空中の3マップ並列管理、別の高さから攻撃可能(Gジェネ) ここまで考えてから気づいたFEベースだと、駆逐艦が容赦なくロストする 362 :名無しさん:2014/06/07(土) 13 21 25 ID 9oYM1QXs だんだん服が破ける格闘ゲーム と思ったが島風使いが異様に強そう 363 :名無しさん:2014/06/07(土) 16 01 20 ID RuvmcvAw 361 FEならキャラロスト=リセットが割と普通だから むしろやばいのはファミコンウォーズ。肉壁戦法がまかり通るからな… 364 :名無しさん:2014/06/07(土) 16 47 38 ID QFfGwDRw クイーンズブレイドのゲームとか、相性良さそうな気がする 365 :名無しさん:2014/06/07(土) 20 45 29 ID rKDea.A. 皆さん型録買えました? いかがでした? 366 :名無しさん:2014/06/07(土) 21 30 49 ID YMIgwvlA 365 http //www.amazon.co.jp/dp/4041106346/ref=cm_sw_r_tw_dp_MuWKtb0M6A78H レビューみたらボリュームたっぷりなようだな っていうか7月7日か…店頭を探した方が早いかね 367 :名無しさん:2014/06/07(土) 21 40 20 ID WecjcRRQ 高いから迷ってる 368 :名無しさん:2014/06/07(土) 22 48 47 ID yWBIZRtE 363 オウガバトルみたいな方式も面白そう SRCでないんかねぇ… こういう時にシリアルコードついてないのが物足りなく感じるあたり、大分毒されてるなと思う 369 :名無しさん:2014/06/07(土) 23 44 40 ID JumGmcaI 艦これはゲームの二次創作は禁止だからなあ 艦これのドロップが物凄く誰得な気がする シリアル的な何かでもついていたらなあ 艦これはシリアルとは(今のところ)無縁だけどさ 370 :名無しさん:2014/06/08(日) 01 04 44 ID 6UTaq80s 365 時報とかのボイスがほとんど載ってるのと 各艦むすの一人称や提督への呼び方まとめが地味にありがたかった 371 :名無しさん:2014/06/08(日) 03 32 11 ID C/moWTYc 二次ゲー禁止じゃなけりゃSSじゃなくて多分eraKancolleの口上書いてたわw 372 :名無しさん:2014/06/08(日) 10 33 03 ID j98hO8C6 本スレに投下来てるな 373 :名無しさん:2014/06/08(日) 11 11 55 ID ts/E4RIQ 【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ12 http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1402190501/ 前スレ書き込めなくなったと思ったら新しいの立ったな 374 :名無しさん:2014/06/08(日) 13 32 45 ID zKfVV7R. ラスト投下タイミング悪かったなw 武蔵さん健造解禁はよ・・・ 見た目がいろいろ盛り杉で性格が想像つかん 375 :名無しさん:2014/06/08(日) 13 40 31 ID A.pYxbgI ほんと良作だけにもったいない あの作者さん見てたら乙です レア艦はいないとネタがわかない 翔鶴さんと武蔵早く来てくれ 376 :名無しさん:2014/06/08(日) 13 45 08 ID 8Tvms7To 357 台詞回しは龍鳳が初めて ってか公式絵見て一目惚れでした(マジで) 直前に渋でファンアート見ていたから厳密にはひとめぼれじゃないかもしれないけど 377 :名無しさん:2014/06/08(日) 14 11 47 ID 48YnYlBM まさに正妻空母 378 :353:2014/06/08(日) 23 23 57 ID T7DM3MSA 流れぶったですいません。 飛龍できたので投下します ※鬱です。 ※艦娘の記憶についてと多聞丸の扱いについて独自設定があります。 戦争が終わってもう随分経った。 あの日、共に戦い続けた艦娘達も今はもう鎮守府を離れ、それぞれの戦後を生きている。 あの日、命がけで守った平和は一応今も続いている。 あの日、拠点であり家であり故郷だった各鎮守府や泊地はその多くが閉鎖されるか縮小されるかした。 そんないつもならば訪れる者などほとんどいない場所に、駅前で拾ったタクシーに乗り、一人の老人が降り立った。 運転手はこの手の客を乗せるのが初めてではないのだろう。 行き先を聞いて老人の目的を察すると、いつものように饒舌に話すわけではなく、ただ粛々と車を走らせた。 タクシーから降りた老人は、一人開放された敷地に入っていき、その中央にある大きな石碑の前で止まった。 『英霊碑』石碑にはそう刻まれている。 先の戦いで死んでいった者達を祀ったこの石碑は、その根元を無数の献花が覆っている。 「なんだ。蒼龍も来ていたか」 老人は献花のうちの一つを見てそう呟いて膝をつき、静かに目を閉じた。 老人がまだ青年だった頃、人類は深海棲艦との戦争を続けていた。 青年は当時対深海棲艦の中核戦力であった艦娘を指揮する提督となり、その規模は徐々にではあるが大きくなっていった。 飛龍はその時に彼のもとに現れた。 明るく朗らかな彼女は、当時は提督もさることながら蒼龍にとっての大きな目標であった。 目指すというより出会うという事が目標だったが。 かつての相棒との再会した彼女の喜びは一際大きなものだったに違いない。 ましてや、 「ゴコウセンガーゴコウセンガー」 「そんな事よりボーキ食べたい」 「瑞鶴!瑞鶴!瑞鶴!瑞鶴ぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!(以下ルイズコピペ)」 こんな癖の強い正規空母において数少ない常識人であった蒼龍にとって、 飛龍の存在はただの相棒以上に心休まるものであったとも言える。 そしてまた提督にとっても、快活で気安い飛龍には蒼龍同様の思いを感じていた。 その思いは提督の中で次第に大きくなっていき、徐々に変質を始めてもいた。 379 :353:2014/06/08(日) 23 28 15 ID T7DM3MSA 提督は女に縁がない。 というか、女に縁がなければ軍人になどならない。 提督が提督になった頃はそんな風潮だった。 実際この提督も懇ろになった女性など一人もいなかった。 そして巷間で語られるほど一人でいることが苦痛ではなかったため、 興味がないといえば嘘になるが、必死になるようなつもりもなかった。 そういう相手が出来て結婚するならそれはそれ、しないのならそれはそれ。 この程度の考えであって、伴侶の有無の差などそれこそ近所の定食屋の日替わりメニューの差ぐらいにしか考えていない。 いや、いなかったと言うべきか。 「飛龍。今日はもう休んでくれ。お疲れ様。明日もよろしくな」 ある日の夕方、提督は飛龍にそう言って下がらせた後、一人になった執務室で彼女の淹れてくれたお茶を啜っていた。 大して柔らかくもない背もたれに体を預け、オレンジ色に染まった天井をぼうっと眺める。 それがいつからかは分からないが、提督は飛龍に惚れていた。 明るくて気安くてよく気が付く、こんな女と仲良くなれたら楽しいだろうと思わせるものを飛龍は兼ね備えていた。 秘書艦になった彼女は、提督にとっていつしか心の支え以上の存在になり始めていた。 しかし同時にこんなことも思う。 (他の男に気の向いている女など抱いても惨めなだけというが……) 提督がかつて、妻に逃げられた知人から聞いた言葉だった。 その人物曰く、そんなのは人形を抱いているのに等しいという。 提督はこの言葉を思い出す度に自分の思いが報われない事を思い知るような気がした。 飛龍はことある毎に『多聞丸』という名を口にする。 蒼龍によれば、飛龍がまだ普通の空母であった頃に指揮を執っていた提督の名との事だ。 蒼龍もその人物の事は知っているし、同じく普通の空母であった彼女に乗っていた時期もあるという。 ただし、船であった頃の記憶は艦娘によって異なるようであり、記憶と言うより記録に近く、年表を丸暗記しているような感覚である者がいたり、 反対に明確な体験として焼き付けられている者もいる。 蒼龍は本人曰く前者に近いそうだが、飛龍はその言動からして後者である可能性が高い。 もしそうであった場合、その多聞丸なる人物の事はどのように記憶しているのか。 ただの上官か、戦友か、父か、息子か、或いは― (人形に恋することも無い) そこまで考えて、思考を強制的に打ち切った。 きっとそうだという思いと、違っていてほしいという思いとが提督の中でせめぎあい、それから逃げるようにその結論に至る。 恋い焦がれるというのはこういうものなのかと思いながら。 380 :353:2014/06/08(日) 23 34 30 ID T7DM3MSA そして翌日の夕刻。 いつもと変わらぬ執務室。いつもと変わらぬ飛龍。いつもと変わらぬ提督。 「提督?」 「うわっ!」 ふいに、飛龍が提督の顔を覗き込む。 「何か考え事?」 「あ、いや。何でもない」 「ふぅん」 (人形を抱いても虚しいだけ。人形を抱いても虚しいだけ……) 提督は昨日からずっとそれを自分に言い聞かせていた。 そして何度も言い聞かせねばならぬという事は、それだけそれに反対する思いが強くなっているという事でもある。 欲しい。目の前の娘が。例え自分に心がなくとも。ただの一度、それだけでいい。 だからこそ飛龍の一言が提督の中で大きなものとなった。 「提督。私でよければ相談に……」 「相談……か」 大きなため息を一つ。 決心する。 「実はな飛龍」 「なに?」 「……好きだ。お前が、俺は、とても」 覚えたての言葉のようにただ単語を羅列するが、意味は十分伝わっただろう。 一瞬きょとんとした飛龍が、耳の先まで真っ赤になっているのがその証拠だ。 「えっ!?あ、あ、あのっ……。どうしよう。参ったな……」 しどろもどろな飛龍はやがて、大きく深呼吸を一つ。 「その……提督?」 自分の聞き間違いではないことを確認するかのようにゆっくりと尋ねる。 「あの……好きって、その……私が?」 無言で頷く。 それから数時間後、日が沈んだ執務室に二人はまだいた。 二人の間には小さなコップが二つ置かれ、酒が注がれたそれをままごとの様に口に運ぶ。 火をつければ燃えるぐらいの度数はあるはずのそれも、今は水の様にしか感じない。 「美味いな」 ただ台詞のようにそう言う提督に、飛龍は伏し目がちに頷く。 コップがすぐ空になったが、次を注ぐようなことは無い。 381 :353:2014/06/08(日) 23 37 32 ID T7DM3MSA 「もう、いいか?」 提督の問いに、今度も頷く。 飛龍も子供ではない。このままごとの終着点が何かなど分かっている。 そして、その終着点にすでに辿り着いたことも。 膝で体を進ませた提督は静かに、しかししっかりと飛龍の両肩を抱きしめ、唇を合わせる。 柔らかくて温かい飛龍のそれが提督の舌によって開かれ、侵入したそれを飛龍のそれが出迎える。 二人の舌は絡み合い、味わいあって、離れ際につうと一筋の糸を引く。 「飛龍、お前の心はどこにある?」 唇を離した提督は、飛龍に尋ねながらしかし、その答えを先に封じる。 「いや、答えなくていい」 「……多聞丸は、私の象徴です」 振り切って口をついたそれは飛龍の心遣いか、或いは本音か。 どちらにせよ、提督にとっては十分な答え。 「……そうか」 多聞丸は飛龍の象徴。 上官でも戦友でも父でも夫でも息子でもなく、象徴。 象徴とはつまり、AなくしてBなしというもの。 多聞丸なくして飛龍なし。 「それでいい」 「えっ?」 上官や戦友や家族ですらない象徴。 その答えが思いつかなかった提督と、その次元にいる多聞丸。 これはつまり完全敗北という事。 そしてその事実が、かえって提督の迷いを断ち切った。 (どの道敵わないと思っていたのだ。これでいい) そう結論付けて飛龍を押し倒す。 (どうせ敵わないなら、心置きなくできるというものだ) それはつまり人形を抱くという事。 虚しいはずのそれが、今はとても魅力的に見える。 自分の下にいる飛龍を覗き込む。 はだけた胸元からうっすらと汗ばんだ白い肌が露わとなり、形の良い二つの膨らみに手を伸ばすと、 柔らかなそれは指の形に合わせて姿を変える。 382 :名無しさん:2014/06/08(日) 23 40 14 ID A.pYxbgI 支援 383 :353:2014/06/08(日) 23 41 29 ID T7DM3MSA 「あっ……」 飛龍の口から艶っぽい声が漏れる。 提督は掌全体で揉みしだき、それに合わせて乳房の形は変わり、またそれに合わせて飛龍も声を上げる。 「あっ……うんっ。あっ、ああっ……あん!はぁ……はぁ…ああっ!」 徐々にではあるが、飛龍の声に荒い息遣いが混じるようになってきはじめた。 提督の手が離れても二つの乳房は荒い呼吸に合わせて上下し、汗ばんだ体は先程よりも遥かに色香を放つ。 やがて提督の指が胸から上へと滑り、はだけた着物を肩から脱がせてゆく。 上半身を剥かれた飛龍は提督に抱き起されると、されるがまま、ただその腕に抱きしめられながら再度の口づけを交わす。 提督はそのまま抱きしめた腕を一度ほどき、飛龍の腰に手をやると丁寧にその短い袴を脱がせていく。 シュル、シュル、と衣擦れの音だけが響き、下を自分に向けて露出させた提督は、今度は自分のズボンを下ろし始める。 互いに似たような格好になった二人は、口を合わせたまま抱き合い続けている。 自分の腕の中に飛龍がいるという感覚を提督は存分に味わおうとしていた。 兵器とは思えぬ細い腕と、ともすれば華奢とも言える細い体。 抱いたら壊れてしまいそうな飛龍はしかし、今の提督にとってはいかに貪っても貪りきれないほどに大きな存在となっている。 互いに抱き合った姿勢のまま口だけを離して提督は飛龍を自分の上に乗せ、そのままゆっくりと挿入する。 心地よい温かさの膣内は、包み込むように提督の一物に張り付いてゆく。 「うっ……くひっ!」 飛龍が声を上げ、それに合わせて提督が動くと、その動きに合わせて一物が振動し、その度にまた膣内を新たに刺激されて飛龍が声を上げる。 「ううっ!ふあっ、ああっ……ひいん!」 声を上げながら提督の背中にまわした腕に力が入る。 384 :353:2014/06/08(日) 23 45 18 ID T7DM3MSA 「……行くぞ」 湿った膣内で一物がぬるりと動き、その主は飛龍の耳元でそう告げるとぐっと奥に向かって動かし始めた。 「えっ……!?ふぁああっ!?あひ、ひぃ、ひぃぃん!!」 飛龍の声が一際大きく響く。 二人の間にぬるぬると血が流れ、潤滑油のように広がっていく。 「あああああっ!!くううっ、あっふぁああ!」 叫びながら、飛龍の腕は更に強く提督にしがみつく。 「ひはっ、提督っ、提督ぅぅ!ひゃ、ひゃああ!!」 最奥部に到着した提督の一物を飛龍の体はしっかりと咥え込み、提督にも一呼吸ごとに刺激を与え続ける。 「くふっ……飛龍っ!」 「はぁっ……はぁっ……!!提督、ていと……ひゃ!?」 脈動する提督とそれを離さない飛龍。 「ふああっ!提督っ!!ふぁああああああああ!!」 ほどなく絶頂を迎え、二人は生気が抜けたようにその場に崩れ落ちた。 ぼうっとする頭で、提督は何度も唱え続けた念仏を反芻していたが、不思議とその虚しさすら心地よかった。 そこには一抹の寂しさとその何倍も大きな満足感があり、 しかしながらこれまで抱えていた焦がれるような思いは嘘のように消えてしまった。 飛龍への愛おしさは前と変わらず、むしろ前にもまして強くなっているのに、今日の昼までのようなたまらない感じはもうなかった。 飛龍の体だけが欲しかったのかと問われれば断じて違うと否定できる自信はあるが、 それでもかつてのような飢えにも似た強烈な衝動は無くなっている。 そんな提督の思考は、隣に寝転がっている飛龍の一言で打ち切られた。 「はぁ……はぁ……たまには…」 「うん?」 「たまには……ね」 「ああ。そうだな」 二人で並んで天井を見ながらそんな事を話した。 事実、この日から何度か二人は体を求めあう関係となった。 昼はいつも通りの提督と艦娘として、夜はお互いを求めあう関係として。 昼には飛龍はそれまで通り提督に接していたし、蒼龍や他の仲間の前でも同様の立ち居振る舞いであった。 提督もまた同様に、まるであの夜は何もなかったかのように振る舞っていた。 385 :353:2014/06/08(日) 23 49 03 ID T7DM3MSA そして、ある穏やかに晴れ渡った日の正午。提督はたまたま蒼龍を旗艦に据えて出撃し、その戦いで飛龍は沈んだ。 誰に恨みを言う訳でなく。誰に未練を残すでなく。 その名の通り空を飛ぶ龍のように、提督の元から飛び去ってしまった。 残された提督と蒼龍は、鎮守府に戻ってから泣いた。 飛龍のいなくなった執務室で、二人で泣いた。 戦争が終わったのは、それから暫くしてからだった。 老人は懐からあの日酌み交わしたのと同じ酒のポケットビンを取り出す。 (なあ、飛龍。俺を恨んでいるか?俺を酷薄だと思うかい?) 飛龍が沈んですぐ、後を追う事を考え、提督と言う立場上自由に死ねないという事を理由にして彼は生きた。 だが、戦争が終わって四十年が経とうとしている今までに提督ではなくなったし、結局独り身だった彼には気がかりなものは無かった筈だった。 (結局俺は怖かっただけだ) 死の恐怖に怯え、それから逃げながらも後ろめたさを感じてきた人生だった。 老人は両手を合わせ、静かに祈りを捧げる。 普通、戦死した艦娘には遺品はおろか遺骨の一つ、遺髪の一本すら残らない。 あの日二人で交わした酒の瓶だけが、遺品代わりに老人の家に祀られている。 その瓶に毎日捧げた祈りを、再び捧げる。 (多聞丸さん。私はあなたを存じ上げませんが、もしその姿の飛龍を知っていて、私の思うような関係であったのなら、どうかその娘を責めないでやってください。 彼女はこの酷薄で臆病なクソッタレの間男に弄ばれただけなのです。その責めがいかなるものであってもこの間男が受けるべきなのです。 ですからどうか、飛龍にご慈悲を) あの日と同じ正午を告げるラッパが、あの日と同じ穏やかに晴れ渡った空に響いた。 終 386 :353:2014/06/08(日) 23 52 23 ID T7DM3MSA 以上スレ汚し失礼しました。 また、昨日中に投下できず申し訳ありません。 多聞丸の扱いが難しかった(粉蜜柑)。 無理やり押し倒せばいいことに投下しながら気づいた。 387 :名無しさん:2014/06/08(日) 23 58 36 ID A.pYxbgI お疲れ様でした 熱愛というわけでもない不思議な関係ですね 多門丸はドリフターズとしてオルテ帝国と戦ってる最中なので大丈夫です 388 :名無しさん:2014/06/09(月) 01 31 16 ID OP0JvxH2 翔鶴台無し杉ワロタw でも良い雰囲気出てますGJ 389 :名無しさん:2014/06/09(月) 02 54 56 ID Y8vdZEJk 386 飛龍待ってました! 切ないようなあっけないような距離感がいい 乙です 390 :名無しさん:2014/06/09(月) 05 18 22 ID UVqJ8mtQ 386 スッhttp //kancolle.x0.com/image/72566.jpg 391 :名無しさん:2014/06/09(月) 05 40 24 ID z2CWTDB6 ヒッ 392 :名無しさん:2014/06/09(月) 05 41 42 ID 1QVx5Nc2 390 やめたげてよぉ 393 :名無しさん:2014/06/09(月) 09 57 26 ID MEQ1xAT. これが噂の激おこ多聞丸か 394 :名無しさん:2014/06/09(月) 10 48 42 ID MgLVL2uQ ドリフの多聞丸は飛龍と一緒に行ってるんだよな…… 陸地においてかれてるけど 乙 395 :名無しさん:2014/06/09(月) 22 07 00 ID UVqJ8mtQ しかしなぁ、そうりゅう級でひりゅうも復活しないもんかね 396 :名無しさん:2014/06/09(月) 22 29 33 ID PqeTn3I. 「お前たちに何が分かる」 そう言った提督が何を考えているのか、確かに分からない。だが、それを悪い事だとは思わない。 目の前に広がるのは、白。恐らく提督が吐き出したであろう欲望。 その海に溺れるように、死んでいた。 欠片も腐臭のないソレを死んでから犯したとは思えなかった。 つまり殺しながら犯した。あるいは犯したから死んだ。 例えば金剛、あるいは陸奥、それ以外に何人も提督が好きだった。 だからこそ許せなかった。なんでそんな事をしたのか、その疑問だけが頭の中を渦巻く。 「分かるはずがない、どうして」 虚ろな目で提督は同意した。だろうな、と。 「女に囲まれて、手も出せないとあればおかしくもなるさ」 「続けて、」 「ああ。元から俺が普通とは違うのは分かっていた。だが、ここへ来る前は春画で我慢出来ていたんだ」 普通と違う部分、それはもしや、 「不知火のスパッツに精液を流し込んでそのまま履かせたい、若葉のシャツを奪い素肌にタイを締めて欲しい、弥生の無表情を歪ませたい。なぁ、おかしいだろ?」 確かにおかしいかも知れない。だけどその程度なのかい。 なら、なんでこんな事をしたんだ。 「直に、憲兵が来る」 それは、そうかも知れない。 けど、隠す事だって出来る。日にいくつ死んでいるか知らないわけではないだろう。 「俺が呼んだ」 耳を疑った。先ほどおかしいと理解したのとは別に提督の正気を疑った。 見れば提督は葉巻を取り出し、火を探していた。 そんな癖はなかったはずだし、そんな場合でもないはずだ。 「ああ、君たちに悪いからね。止めてたんだ。マッチまで捨てなきゃ良かった」 葉巻を掠めるように銃弾を放つ。深く吸い込んだ提督の表情が和らぐ。 「恐らく、すぐに新しく提督が来るだろうな。ウチは航空戦力がないから教えてやってくれ」 提督が望む別れをしよう。ボクにはもうそれしか出来ないだろうから。だけど、別れまでだよ。 「君には失望したよ」 「そうだろうな」 「このキャットレイパー」 「ああ、そうだ」 執務室の扉がけたたましくノックされる。 さよなら、提督。さよなら、ボクの初恋。 「さあ、一緒に来てもらおう」 きっと、会いに行くさ。 「懲罰部隊か?」 構わないさ、直ぐに追いかける。 死ぬと分かっていてもね。 だから、少しの間、さよなら。 「横須賀には沢山の猫がいる。君にはこの猫のようにしてもらうだけだ」 397 :名無しさん:2014/06/09(月) 22 53 57 ID MgLVL2uQ 猫吊るしじゃなくて猫そのものかよ!どんだけ小さいんだ!www 398 :名無しさん:2014/06/09(月) 23 45 05 ID UVqJ8mtQ 396怒らないで聞いて欲しい 396が提督の代わりに懲罰部隊いきだ ともかく乙だ 399 :名無しさん:2014/06/10(火) 19 29 31 ID ESu0sG5M まさかの猫... 400 :名無しさん:2014/06/10(火) 21 18 48 ID TBBnVVlY 猫姦したら憲兵に連れていかれるのか… ここを編集
https://w.atwiki.jp/darkknightex/pages/14.html